【簡潔版】ゴムの木(フィカス)の育て方|失敗しないトラブル対策
ゴムの木と聞くと、どんなものか想像がつかない方もベンジャミンやガジュマルと聞けばわかる方も多いのではないでしょうか。
フィカスの種類は、よく知れ渡るものからややマイナーなものまで非常にたくさんの品種がありますが、一般的に艶と厚みのある楕円形の葉が特徴の観葉植物です。
最近では曲がりといって樹形をわざとらせん状に仕立てたものがオシャレで人気があります。
フィカスは大きな葉でインテリア性が高いだけでなく、丈夫であることからも初めて植物を育てる方にもオススメです。
しかし、時には「すべての葉が落ちてしまった」、「黒いカビのようなものが付いている」、「大きくなりすぎて困る」といったトラブルが生じることも。
事前にゴムの木の特性を知っておくことで急なトラブルにも正しく対応することができます。
ゴムの木(フィカス)に関する基本情報
学名 | Ficus |
英名 | Ficus |
原産地 | 東南アジア・インド |
科目 / 属性 | クワ科 / フィカス属 |
日当たり / 耐陰性 | 明るい日陰 / ★★★☆☆ |
温度 / 耐寒性 | 8℃以上 / ★★★☆☆ |
水やり | 普通(鉢土が乾いたら) |
肥料 | 5~10月に緩効性肥料・液肥 |
害虫 | カイガラムシ・アブラムシ |
殖やし方 | 挿し木・とり木 |
育てやすさ | ★★★★★ |
ゴムの木はフィカスとも呼ばれ、その品種はなんと約800種類。
一般的にゴムの木はツヤのある分厚い葉が特徴で、葉色や形、サイズ感もさまざまなものがあります。
そしてゴムの木の葉や枝、幹に傷をつけると白い粘液が出るのも大きな特徴で、昔これが生ゴムとして使用されていたようです。
またゴムの木は他植物に比べて乾燥に強く育てやすいという特徴もあり、インテリアグリーンとして非常に人気があります。
大きくなると存在感があり、シンボルツリーとしてよく使用されています。
ゴムの木(フィカス)の花言葉は「永遠の幸せ」
ゴムの木は強い生命力を持つ木であることから「永遠」、そして「幸せ」はゴムの木の丸い葉が調和や安らぎの象徴とされているようです。
上記のことからゴムの木は「永遠の幸せ」を呼び込む植物としてよく知られ、結婚のお祝いや新築祝い、開業祝いなどの贈り物として人気があります。
風水ではゴムの木(フィカス)は家相を改善する効果がある
風水上ではゴムの木は「家相の改善」「金運」「恋愛運」に良いとされています。
ゴムの木が持つ「陽の気」が家人を明るい方向へ導いてくれるそうです。
また、ゴムの木の丸い葉には安らぎを与える効果もあるのだとか。
特に北東や西側に置くといいと言われているので、気になる方はぜひ一度試されてみてはいかがでしょう。
ゴムの木(フィカス)の種類
熱帯地方育ちのゴムの木は見た目にも南国感があり、ショップや商業施設、リゾートホテルでもよく飾られています。
ウンベラータ:黄緑色のハート形の大きな葉が特徴で、ゴムの木の中でも耐陰性に優れる アルテシーマ:黄緑色の斑が入る楕円形の葉が特徴で、明るい印象を持つ ベンガレンシス:細かい毛が生える緑の葉が特徴で、白くなる幹肌が美しい ビンネンディキー(ショウナンゴムの木):細長い清涼感のある葉が特徴 ルビギノサ(フランスゴムの木):艶があり、濃い緑色をした小さめの葉と幹から垂れる気根が特徴 バーガンディ:新芽が赤色、成長すると黒い大きな葉が特徴でシックな印象を持つ リラータ・バンビーノ:光沢のある波打つグリーンの葉が重なり、上向きに映えるのが特徴 ベンジャミン:小さめの卵状楕円形の葉が特徴で、光沢があり上品な印象を持つ |
ゴムの木(フィカス)の育て方

ゴムの木には様々な品種がありますが、育て方に大きな違いはありません。
ゴムの木(フィカス)の育て方|直射日光を避けた明るい部屋が快適
ゴムの木(フィカス)は、熱帯地域原産なので日光をよく好みますが、耐陰性にも優れる観葉植物です。
1年中屋内で管理でき、乾燥にも強く丈夫であるため初心者の方にもオススメです。
屋内で育てる場合には、生育期間である4~10月までの間はよく日光に当たる場所においてあげると新芽をたくさん出します。
白色の斑入りのものは葉焼けを起こしやすいので屋内で管理する方が綺麗に保てます。
ゴムの木は霜が降りるような地域でなければ屋外で越冬することも可能ですが、基本的には寒くなってきたら屋内に入れて暖かい場所で管理する方が元気に育ちます。
屋外で育てたい場合には、急に戸外に出し直射日光に当たると葉焼けを起こす場合があるので、少しづつ慣らしながら日に当てる方が良いです。
ゴムの木(フィカス)の育て方|水やりは鉢土が乾いたのを確認してから
ゴムの木は水を好むので春夏の生育期には、鉢土の表面が乾いたら鉢底から流れるくらいにたっぷり水を与えてください。
水やり後の受け皿に溜まった水は不純物が含まれているため溜めずに捨てましょう。
秋になり、気温が下がり始めたら土の渇き具合を見ながら、徐々に水やりを控えます。
冬は鉢土の表面が乾いてから2~3日後に水を与えます。
また冬は空気が乾燥するので、水やりと一緒に葉水を行うと元気な葉を維持しやすいです。
また葉水は害虫対策にもなり、葉にツヤが出るのでオススメです。
ゴムの木(フィカス)の育て方|冬越しは8℃以上をキープ
ゴムの木はある程度の寒さには耐えることができますが、真冬の寒さが厳しい時には最低でも8℃以上が理想です。
冬の窓際は屋外と変わらないくらいによく冷え込むので、窓から離れた部屋の中央部で管理してください。
また、暖房の風が直接当たることによっても葉の乾燥が進み、傷む原因になってしまうので暖房の当たらない明るい場所を選びましょう。
空調などで空気が乾燥している場合には葉水も効果的です。
ただし、冬に葉水を行う際は室温を十分に上げてから行うようにしましょう。
上記のポイントを抑えるだけでもうまく冬越しが可能になります。
ゴムの木(フィカス)の育て方|肥料は生育期の4~10月に
生育期間である4~10月の間のみ肥料を与えます。
植え替えの際に緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくだけで十分です。
土に肥料を混ぜ込んでいない場合は2か月に1度置き肥を置く、もしくは薄めた液肥を2週間に1度のペースで与えます。
冬は休眠期なので、肥料は与えません。
その他、ベンジャミン・スターライトのような白い斑が入る品種は肥料を与えすぎると斑のない緑葉に戻る「先祖がえり」が生じることがあるので注意が必要です。
ゴムの木(フィカス)の育て方|生育期に樹形を整えるための剪定を
5~10月に傷んだり茂りすぎたりした枝葉の剪定を行いバランスを整えます。
枝葉が出ている場所であれば、どこから切っても問題ありません。切り口の下から新しい枝を出すので、理想の株姿をイメージして剪定すると良いでしょう。
剪定の際は、枝葉を切ると出てくる白い樹液に触らないようにしてください。
かぶれる場合があるため、剪定するときは手袋やエプロンをするのが望ましいです。
もし触ってしまった場合は、流水で丁寧に洗い流してください。
ゴムの木(フィカス)の育て方|増やし方は挿し木かとり木で
ゴムの木は6~9月までに挿し木かとり木で増やすことができます。
また、小株があれば株分けも可能です。
挿し木をする場合は新芽がある部分を剪定し使用します。
切り取った枝の新芽以外の葉は1〜2枚残し、他の葉は切り落とし、残した1〜2枚の葉は半分に切ります。
これは蒸散と言って葉から水分が出ていくことを防ぎ、株を乾燥させないようにする効果があります。
これを土に植え、鉢土が乾燥しないように水を与え、明るい日陰で管理すると約1か月ほどで新芽が出てきます。
とり木は、枝節のすぐ下に環状の切れ込みを入れ、皮を1周剥ぎ、その部分に水苔を巻きます。
湿らせた水苔が乾燥しないように、上からビニールなどで包みます。
その後1か月ほどすると、枝節の部分から根が出てくるので、根を切らないように切り取り、そのまま土に植えれば完了です。
ゴムの木(フィカス)の育て方|植え替え
ゴムの木は定期的な植え替えを行うことで10年以上の生育が可能な植物です。
さらに温暖な地域に限って、地植えすることで50年以上も生育が可能になります。
植え替えの目安は2年に一度。鉢の底から根が出てきたり、葉が落ちて株に元気がなくなってきたら植え替えのサインです。
ストレスを受けやすい真夏と休眠期を避けた5月・9月頃の植え替えがオススメです。
ひと回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。
植え替えの際には古い土は落とし、新しい土で株がぐらつかないように両手でしっかり押さえて固定します。
植え替え後はたっぷりお水を与え、風通しの良い明るい日陰で管理しましょう。
ゴムの木(フィカス)によく起こるトラブルと対策

ゴムの木は厚さ・乾燥にも強く丈夫であるため育てやすい植物ですが、時には害虫被害や葉がすべて落ちてしまったなどのトラブルが起こる場合もあります。
しかしすぐに対処すれば、株ごと傷めてしまうという事態を避けることができます。
ゴムの木のトラブル|カイガラムシによる害虫被害
ゴムの木の最も多い害虫被害はカイガラムシです。
カイガラムシは白い殻のような見た目をしており、葉茎にくっついて樹液を吸い取ります。
それだけでなく、カイガラムシが出す排泄物が原因で、枝葉が黒くなるすす病をひきおこすことがあります。
カイガラムシを見つけたら歯ブラシでこすり取り、スプレータイプの薬剤を散布しましょう。
害虫被害の予防として、春先に土に粒状の薬剤をまいておくと安心です。
ゴムの木のトラブル|葉がすべて落ちてしまった
ゴムの木が葉を落とす原因は、寒さ、日照不足、水不足が考えられます。
温度は8℃を下回っていないか、ある程度の光を浴びれているか、水切れしていないか確認してみましょう。
葉が落ちてしまっても、温かく、明るい場所で、土が乾いていたらお水を与えればまた葉が出てきます。
上記でも葉が出てこない場合には、根詰まりを起こしている可能性があります。
その場合には温かい時期をみて、植え替えをしてあげましょう。
ゴムの木のトラブル|大きく成長しすぎている
ゴムの木の種類によっては夏場に一気に成長し、かなり大きくなることがあります。
大きくなりすぎると樹形が崩れたり、スペースをとったりと不都合が生じることも。
そのような場合には、ご自身の好みの樹形をイメージしながらいらない枝は切り落としてしまいましょう。
もしくは、ゴムの木は挿し木で簡単に増やすことができるので、切り取った枝を利用して栽培するのもいいかもしれません。
ゴムの木(フィカス)は挿し木で簡単に増やせるほど丈夫で育てやすい!

ゴムの木は品種が非常に豊富なので自分のお部屋のイメージや好みに合ったものをインテリアグリーンとして選ぶことができ、また丈夫で育てやすいことから人気が高い観葉植物です。
濃いグリーンの葉は南国の雰囲気たけてなく、シックでモダンな雰囲気にもよく合うので、ホテルやオフィスなどにもよくマッチします。
また、花言葉や風水から贈り物やギフトとしても喜ばれるでしょう。
ぜひ、お部屋のインテリアやプレゼントにゴムの木はいかがでしょうか。
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